若手が力を発揮できないとき、役割・期待・評価・フィードバックのどこを見直すべきか
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若手が期待した成果を出せないとき、世代の特徴だけで原因を説明する前に、任せた役割、伝えた期待、評価基準、フィードバックの実態を確認します。本人への支援と、職場側の見直しを分けて考えます。
役割:何を任せたかを、仕事の単位で確かめる
「主体的に動いてほしい」という期待だけでは、任せた仕事は明確になりません。担当する範囲、判断できること、他者へ相談する条件を書き出します。たとえば顧客への提案を任せるなら、情報収集から提案の決裁までのうち、どこを本人が担うかを合意します。
本人と職場の、どこを変えるか。
- 01 役割
任せる仕事は明確か。
- 02 期待
求める成果は共有されているか。
- 03 評価
評価の基準は一致しているか。
- 04 フィードバック
次の行動が分かるか。
本文の考え方を整理した説明図です。詳しい条件と具体例は、各節をご確認ください。
期待:良い仕事の基準を共有する
成果物の例、期限、優先順位、品質を確かめる観点を共有します。「早く」と「丁寧に」が同時に求められるなら、どちらを優先する場面かを具体化します。本人に理解した内容を説明してもらうと、言葉の一致と、実際の認識の違いを分けて確認できます。
評価:観察した事実と解釈を分ける
「意欲がない」と評価する前に、いつ、何が起きたかを確認します。会議で発言が少ないなら、論点を事前に共有したか、発言を求める役割があったか、必要な情報へアクセスできたかを聞きます。世代や性格の説明に急がず、仕事の条件と行動の関係を見ます。
フィードバック:次に変える行動を決める
終わった仕事について、目的、本人の判断、結果、次の行動を短く振り返ります。方法を知らなければ具体的に伝え、未経験なら一緒に試し、判断材料があれば問いを使います。頻度は一律に決めず、仕事の節目と本人が困る場面に合わせます。
本人への支援と、職場側の見直しを並べる
説明例として、提案の遅れを整理します。本人には論点の優先順位をつける練習が必要かもしれません。同時に、上司の確認待ちや曖昧な決裁条件が遅れを生んでいる可能性もあります。本人が次に試すことと、職場側が変えることを分け、次の提案で確認します。
育成計画は、実践と確認まで書く
任せる仕事、期待する成果、必要な支援、確認する時点を一枚にまとめます。学習や1on1は目的に合わせて組み合わせ、特定の手法だけで変わると説明しません。役割・期待・評価・フィードバックを見直しながら、力を発揮できる条件を整えます。
執筆者
株式会社Global Career Incubator 代表取締役CEO 井川真一
東京大学法学部卒業後、防衛省・オーストラリア国防省での勤務、事業会社での事業開発・組織運営等を経て、2023年にGCIを創業。経営・事業戦略と、役割・人材・業務の実装をつなぐ支援に取り組んでいます。
GCIは、日本と世界の接点で、企業の成長と個人のキャリア・能力発揮を支援しています。
井川真一のプロフィール