Amazon面接徹底対策!選考フローから質問例、対策方法まで(アマゾンジャパン転職対策)

グローバルなキャリアを目指す皆さん、こんにちは!Amazonは世界をリードするイノベーション企業であり、挑戦的な環境で自己成長を追求したい人にとって最適な職場です。今回は、Amazonの面接対策について、徹底的に解説していきます。

Amazonの面接は、他の企業とは少し異なる点があり、独特の難しさがあります。Amazonの企業文化や価値観を深く理解し、適切な準備をすることで、自信を持って面接に臨むことができます。

Amazon面接の特徴

Amazonの面接は、独自のリーダーシップ理念である「OLP」に基づいて評価される点が特徴です。OLPとは、Our Leadership Principlesの略で、Amazonの全社員がリーダーであるという考えに基づいた16項目の行動指針です。面接では、OLPに沿った行動や考え方ができるかどうかが評価されますので、事前にしっかりと理解しておくことが重要です。

Amazonの面接フロー

Amazonの面接は、一般的に以下の流れで進みます。

  1. 人事スクリーニング
  2. 一次選考
  3. 最終選考(Loop面接)

最終選考のLoop面接では、複数の面接官による面接が一気に行われます。Amazon特有の「バーレイザー」と呼ばれる第三者も参加し、客観的な視点から評価を行います。

バーレイザー(Bar Raiser)とは?

役割と位置づけ

最終品質保証人として、候補者が「既存社員の上位 50 % に入るか」を判断する第三者面接官。所属部門との利害関係を持たず、採用責任者より強い拒否権を有します。

面接で見られる 3 つの焦点

焦点 チェック観点 例示シグナル
1. OLP フィット度 具体エピソードが 16 原則に照合可能か STAR に数字・反省が含まれる
2. 思考の深さ Why? を 3 段掘っても揺らがない論理 ダイブディープ質問で即座にメトリクス提示
3. 長期スケーラビリティ 拡大時のリーダーシップ像 5 年後のチーム設計図まで語れる

想定質問(例)

  1. あなたの成果を 10 倍にスケール させる際、最初に削るプロセスは?
  2. 自分の信念がチームの合意と衝突したとき、データと感情 のバランスをどう取りましたか?
  3. 過去最大の失敗から学んだことで、直近 6 か月で実行した改善策 は?
  4. 組織文化を壊さずに最高基準を上げ続ける方法を具体的に教えてください。
  5. 社会的インパクトを考慮し、採用を見送った事例はありますか?

落とし穴 & 回避策

落とし穴 典型パターン 回避アクション
数字が薄い “頑張った・改善した” のみ Before/After 指標を必ず添える
自己防衛的 失敗を他責に 自責+学び+再発防止 をセットで語る
長期視点欠如 目先のタスク完結談に終始 3 年後のオーナーシップを提示
協調過剰 Backbone を示せず 意見対立→結論後の全力コミットを強調

AmazonのOLPとは?

OLPは、Amazonの企業文化を体現する重要な要素です。OLPは、世界中のアマゾン社員が共通で持っている指標であり、ビジネスミーティングや重要な判断をする際の指標として使われています。また、社員のパフォーマンス評価や人材開発にも使われています。
アマゾンの採用選考では、応募者がOLPを体現できる人物かどうかが重視されます。面接では、過去の経験についてOLPに沿って質問され、応募者は自分の経験をOLPと関連付けて説明する必要があります。

OLPは全部で16個あり、特に重要なのは以下の4つで、その中でも最も重要とされているのが、Customer Obsessionで、顧客を第一に考え、顧客の声を聞いて行動することです。ただ、各ポジションで重要視されているOLPは異なっていますし、それ以外のOLPが重視されないというわけでもないので、16個全てに目を通し、一通り理解していく必要があります。

Amazon が採用で重視する 16 の Leadership Principles を、英語名と日本語訳、面接官が実際に測りたい核心ポイントとともに整理しました。

# OLP(英語) 日本語訳 面接官が見る核心ポイント
1 Customer Obsession 顧客へのこだわり 発言・判断の起点が常に顧客価値になっているか
2 Ownership オーナーシップ 領域外でも責任を取り切る姿勢、長期視点での判断
3 Invent & Simplify 発明とシンプル化 プロセスを大胆に削ぎ落とすアイデアと実装力
4 Are Right, A Lot 高い判断力 データ+直感の両輪で意思決定し、外れた際の学習速度
5 Learn & Be Curious 学習と好奇心 既存スキル外へ自主的に踏み出す行動履歴
6 Hire & Develop the Best 優秀な人材の採用・育成 採用基準を自分より高く保ち、他者成長を仕組み化
7 Insist on the Highest Standards 高い基準を守り抜く 妥協せず細部を磨く姿勢と是正プロセス
8 Think Big 大きく考える 10×規模のビジョンに現実的ロードマップを描けるか
9 Bias for Action 行動第一 70 %情報で即実行→検証したトラックレコード
10 Frugality 質素倹約 制約条件を創造力の源に変えた実例
11 Earn Trust 信頼の獲得 透明な情報共有と、間違いを認める速さ
12 Dive Deep 深く掘り下げる KPIの裏にある根因をデータで追い込むスキル
13 Have Backbone; Disagree & Commit 主張し協調する 根拠を持って反対→決定後は全力実行の一貫性
14 Deliver Results 結果を出す 逆風下でも期限・品質を両立し切る力
15 Strive to be Earth’s Best Employer 最高の職場づくり 心理的安全・多様性を行動で担保した事例
16 Success & Scale Bring Broad Responsibility 拡大と責任 事業拡大がもたらす社会・環境インパクトへの配慮

アマゾンでは、OLPに基づいた評価が行われています。また、面接官はOLPの項目を参照しながら、応募者のリーダーシップ能力をチェックします。面接では、OLPに沿った質問に対して、STARメソッドを用いて具体的に説明することが重要です。STARメソッドとは、Situation(状況)、Task(業務)、Action(行動)、Result(結果)の頭文字をとったもので、それぞれの要素を明確に説明することで、面接官に自分の経験を理解してもらうことができます。

実際に Amazon 面接で聞かれる OLP 別質問 32 例

各 OLP に対して代表的な質問を 2 問ずつ掲載してみました。あくまでも質問例なので、個別のポジションで聞かれる質問とは異なりますが、このような質問が各ポジション・各レイヤーごとになされていくので、一つご自身の実績や経験と照らし合わせながらの対策が必要です。

OLP 質問例 ① 質問例 ②
Customer Obsession 顧客要望と会社方針が衝突したとき、どうバランスを取りましたか? 顧客の潜在ニーズを発見し、製品を改善した経験を教えてください。
Ownership 自分の責任範囲外の問題を引き取った例は? 長期的視点でコストを増やしてでも施策を遂行した経験は?
Invent & Simplify 複雑なプロセスを根本から再設計した事例を教えてください。 予算がなくても革新的手段で問題を解決したことは?
Are Right, A Lot 判断を誤った後にどう修正し、学びましたか? 反対意見を取り入れて成功した決断は?
Learn & Be Curious 最近自ら学んだスキルと、業務への応用例は? 好奇心から始めた取り組みで成果を出した経験は?
Hire & Develop the Best 基準を下げずに優秀人材を採用した方法は? 部下の成長のために仕組み化した施策は?
Insist on the Highest Standards 品質低下を察知し是正したプロセスは? “十分良い”を拒否し改善を求めた事例は?
Think Big 10倍成長を見据えた提案をした経験は? 非現実的と批判された大胆なアイデアを形にした例は?
Bias for Action 不完全情報下で即決し成功した例は? 迅速な行動が失敗した時、どうリカバーしましたか?
Frugality 限られた予算で最大効果を出した施策は? 資源不足を逆手に取って革新した経験は?
Earn Trust 信頼を失いかけて回復させた事例は? 異文化チームで信頼構築した具体策は?
Dive Deep 表面KPIが好調でも潜在課題を掘り当てた例は? データ分析で組織の思い込みを覆した経験は?
Backbone / Disagree & Commit 上司と意見が対立した際の立ち回りは? 決定に反対した後、どうコミットしましたか?
Deliver Results 高い目標を期限通りに達成したプロセスは? 外部要因で計画崩壊した際に結果を守った手段は?
Earth’s Best Employer チームの心理的安全性を高めた具体策は? 多様なメンバーが活躍できる仕組みを構築した例は?
Success & Scale Responsibility 成長と同時に社会責任へ配慮した施策は? 拡大による負の影響を最小化した経験は?

実際にAmazon面接で聞かれる質問例

Amazon面接では、過去の経験やケーススタディ形式の質問がされます。いずれも、OLPを意識して回答することが重要です。

経験に基づいた質問例

  • これまでに最も成功した営業施策について教えてください。
  • 過去に問題に直面し、数多くのソリューションを見い出した経験について教えてください。
  • 自らの責任としてプロジェクトを遂行した経験について教えてください。

ケーススタディ形式の質問例

  • Amazonプライムの解約率を下げるためにあなたならどうしますか?
  • Amazon Photosのユーザー数を増やすために、あなたならどのようなプロダクトを開発しますか?

Amazon面接対策:STARメソッドとは?

STARメソッドとは、面接での回答を構造化する効果的な手法で、実際にAmazonでもSTARメソッドを用いることが推奨されています。

「顧客視点」のOLPに関連し、「お客様の期待を超えた経験について具体的に教えてください。」という質問があったとして、STARメソッドでの回答例は以下のようになります。

  • Situation(状況)
     前職の〇〇という会社で、カスタマーサポートを担当していました。
     その際に、あるお客様から、製品の使い方に関するお問い合わせをいただきました。
  • Task(課題)
     お客様は、製品のマニュアルを読んでも使い方が分からず、大変困っている様子でした。
     私は、お客様の問題を解決し、満足していただくことを目標としました。
  • Action(行動)
     まず、お客様の状況を詳しくヒアリングし、困っている点を特定しました。
     次に、お客様が理解しやすいように、図解を用いながら製品の使い方を説明しました。
     さらに、お客様がその後もスムーズに製品を使えるように、追加の資料を作成し、提供しました。
  • Result(結果)
     その結果、お客様は製品の使い方を理解し、大変喜んでいただけました。
     また、後日、お客様から「あなたのおかげで、製品を快適に使えるようになりました。」との感謝のお言葉をいただきました。この経験を通して、お客様に寄り添い、丁寧なサポートを提供することの大切さを学びました。

このように、STARメソッドを用いることで、状況、課題、行動、結果を明確に説明することができます。面接官は、あなたの経験をより深く理解し、あなたがOLPを体現できる人物かどうかを判断することができます。

STARメソッド解答を作成する際のポイント

  • 具体的な数字やデータを用いることで、より説得力のある具体的な説明をすることができます。
  • 「私」を主語にすることで、あなたの行動をリーダーシップとともに明確に示すことができます。
  • 簡潔で分かりやすく、Amazonや求人の職務内容に関連する説明内容を心がけることで、面接官の理解を促進することができます。
  • 失敗談であっても、そこから何を学び、どのように成長できたのかを説明することで、あなたの学習意欲を示すことができます。
  • Amazonへ転職してグローバルキャリアを構築

    このように、Amazonへの転職は難易度が難しい反面、対策方法がしっかりとしているので、経験あるキャリアアドバイザーとの壁打ちやカウンセリングをしっかりすれば、Amazonへ転職してグローバルキャリアを構築することも夢ではありません。より詳細なAmazon対策については、ぜひAmazon面接対策ドキュメントをダウンロードして使ってみてください。

    まとめ:Amazon面接突破の鍵

    Amazon面接を突破するには、OLPを理解し、STARメソッドなどを活用して効果的に自己PRをすることが重要です。事前の準備を徹底し、自信を持って面接に臨みましょう。

    また、GCIではGCAP AMAZONというAmazonへの転職対策に特化したキャリアプログラムを提供しています。アマゾンの希望のポジションへの転職を確実にするために強力なプログラムとコーチ陣をご用意していますので、ぜひお試しください。

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    執筆者

    株式会社Global Career Incubator 代表取締役CEO 井川真一

    略歴:防衛省勤務(国家I種)およびオーストラリア国防省勤務を経てビジネスの世界へ。 不動産大手経験後、不動産ベンチャー立ち上げや国内ファンド・国内事業会社・海外テック企業での経営および採用を経験したのち、当社創業。

    企業経営者・採用責任者としての経験をベースに、「キャリア版Y Combinator」とも言える独自のアクセラレータープログラムを開発。外資系・バイリンガル・ハイクラス人材に特化し、個人のキャリアアップと企業の組織力強化・効率化を支援しています。